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魅惑の街角  1 


  「魅惑の街角(正式邦題名は不明)」 "The Enchanted Square"(1947)のストーリーを画面写真で紹介しています。 美術スタッフのシェーン・ミラー("Shane Miller")が唯一ストーリー構成とストーリー・ボードを担当した魅力的な短編です。 そのため、フェイマス・スタジオの他の作品である「ポパイ」・「リトル・ルル」・「キャスパー」・「リトル・オードリー」とはカラーの違う作品に仕上がっています。 ちょうど同じく美術及びスタイリング・アーチストのディズニー・プロダクションのメアリー・ブレア("Mary Blair")のように、作品の世界観を美術監督の目で統一しているからです。 但し美術的な冒険はほどほどに抑えてあります。 アニメーターには、アイワークス・スタジオやディズニー・プロダクションでのキャリアもあるフライシャー・スタジオの古参、アル・オウガスター"Al Eugster"が参加しています。

 同じラガディ・アンが登場する「人形の願い」 "Suddenly It's Spring"(1944)とほぼ同じスタッフが担当しているので、アンのキャラクター・デザインが統一され(アンの声を担当するジョイス・テリーも同じ)、フェイマス・スタジオ作品ながら、前身のフライシャー・スタジオのカラーが感じられる都会的でセンスの良い作品に仕上がっています。 (このサイトでは紹介できませんでしたが、「人形の願い」も必見です。 リンクは米の非営利インターネット・アーカイブ財団の映像です。 両作品ともカートゥーン・シアターとして4本ほどまとめてあります。)

 監督のシーモア・ニーテルはフライシャー・スタジオ時代のデイブ・フライシャー同様、監修的な(クレジット表記される)演出を含め膨大な短編作品をフェイマス・スタジオ時代に担当しますが、この作品には、彼の若いころの経済的に恵まれなかった家庭環境とカートゥーン業界の下働きしながら家族を養ってきた苦労人の目線が感じられます。

1)フェイマス・スタジオのロゴ。 ハロウィーンのお祭のある日、安アパートが連なる街角のゴミ捨て場に人形らしき玩具が放りこまれた。 2)スタッフ・クレジット。 捨てられたのはおんぼろになったお人形。

3)主役「ラガディ・アン」と、その生みの親である作者ジョニー・グルエルのクレジット紹介。 4)巡回中のフラナガン巡査は捨てられたラガディ・アンを見つけて拾い上げた。

5)「魅惑の街角」のタイトル登場。 主題歌コーラスが引き続き流れている。 6)巡査はラガディ・アンを持って、安アパートがある街角に向って歩いていった。

7)ついでに街角の噴水広場でストリート・オルガンを弾いているジュゼッペさんにお決まりの挨拶をしに立ち止まった。 8)彼の手にぶら下がっているおんぼろ人形のラガディ・アン。 ただの人形なのに「どこへ行くんだろう?この人誰ぁれ?」とでも言いたそうな表情だ。

9)挨拶もそこそこにフラナガン巡査は更に奥の安アパートの建物へ。 10)巡査は、アパートに住んでいる少女ビリーへのお土産として人形を持ち帰ったのだが、本当は日頃好意を寄せているビリーの母親デイビス夫人と話をするのが楽しみだったからである。

11)忙しそうなデイビス夫人がそっけなく挨拶を切り上げ部屋の中へ入ってしまったので、しかたなくフラナガン巡査は人形をそっとビリーの膝の上に置いた。 12)ビリー「ありがとう、フラナガンさん」 再び巡回へと立ち去る巡査を見送った。 その時、スルリと人形がビリーの膝から落ちてしまった。

13)ビリーは人形がどこに落ちたのかあたりを手探りで探しはじめた。 彼女は目が不自由だった。 14)やっとのことで人形を拾い上げ、手元に引き寄せた。

15)ビリーはどんな顔の人形なのか手探りで優しくアンの顔を撫ぜた 16)暗闇の感触の中で何かを感じ取ろうとするが…。

17)ビリー「残念だわ、あなたの姿形が見れたらどんなに素敵なことでしょう」。 18)その時どこからか人形の声が聞こえてきた。
 アン「イマジネーション(想像の力)を働かせてみて! 私がわかるようになるわ」

19)ビリーは想像力を働かせて、人形の顔を思い描いた。 それは可愛らしいアンの顔となって現れた。 20)ビリー「なんて素敵なんでしょう。これからお友達になりましょうね。」

21)ビリー「あなたと一緒にハロウィーンのお祭りに行けたら楽しめたらいいのになあ!」 22)アンは歌いかける「私を思い描くことが出来たように、この街もイマジネーションの力で素敵な世界に感じることができるのよ。」

23)ビリーはアンに促されて、アパートのステップから立ち上がり、目の前の光景を思い描いてみることにした。 24)少しづつ、ビリーの瞳の中に何かがきらめきはじめた。

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